これからの新築一戸建ての不動産で大切な3つの仕様
最近になって、新築一戸建ての不動産で大切だなと思っているのが、次の3つです。
1耐震等級
2断熱等性能等級
3シロアリ対策
新築一戸建て不動産で大切な耐震等級について
耐震等級とは、耐震の等級です。
耐震の等級とは、建築基準法上必要とされている耐震レベルを耐震等級1とした場合に、
耐震等級2は、『建築基準法上の耐震性能×1.25倍』
耐震等級3は、『建築基準法上の耐震性能×1.5倍』
という設定になっています。
耐震等級1である建築基準法上の耐震性能というのは、大規模地震(震度6強)程度の地震で倒壊や崩壊しないという水準となっています。
耐震基準に関する記事はこちら
↓
ここ数年の間に震度6規模の地震が何度も起こっていることを考えると、耐震性能は出来るだけ上げておくのが正しい選択だと思います。
特に最近の地震では震度6の地震に二回見舞われるということが起きています。
そういった現状を考えた場合、これからの住宅は耐震等級3で設計する必要があると思います。
耐震等級3にもいろいろある
耐震性能については、1、2、3の三段階あるといいましたが、耐震性能3の中でも設計方法にまた種類があります。
1.仕様規定による計算
2.性能表示の計算
3.許容応力度計算
1.仕様規定による計算は、建築基準法の仕様規定による計算です。この計算は簡易的な計算になります。
2.性能表示の計算は、建築基準法の簡易計算+αになります。仕様規定の計算よりは計算は難しくなりますが、まだ部材に対するは簡易的な確認になります。
3.許容応力度計算は、かなり詳細な計算になります。よって、より安全度が高い確認になると思います。通常、構造計算とはこの許容応力度計算のことを言います。
新築一戸建て不動産で大切な断熱等性能等級
断熱等性能等級とは、断熱の性能に関する等級です。
その等級は1~4までの等級があります。
等級4とは、平成25年基準相当
等級3とは、平成4年基準相当
等級2とは、昭和55年基準相当
等級の2と3については、数値というよりも、断熱の厚さによる仕様規定になります。
等級4とは、平成25年基準が元になっていますので、6地域でのQ値でいうところの2.7W/m2・Kになります。
UA値では、0.87W/m2・Kです。
しかし、この断熱等級で気を付けて頂きたいのが、この基準自体がとてもレベルの低い基準だということです。
Q値であれば、1.8W/m2・K程度、2.0W/m2・K前後になるようになるような設計は目指してください。
あと、この断熱等級について重要なのが、気密測定値のC値になります。
省エネ基準の基準によれば、C値=5.0cm2/m2とっていましたが、このC値は1.0cm2/m2以下になるように設計します。
実はQ値の計算にて、C値はとても重要な数値です。C値とは、隙間の数値です。この数値が大きければ大きいほど隙間が多いということになります。隙間の値は、C値が1.0cm2/m2以下になるように施工してください。
※最近はUA値を計算するようになってきていますが、本当の性能はQ値の計算によらなければできません。UA値は、熱損失の計算に換気による熱の損失についての計算が省かれてしまっています。実は換気による熱損失はとても大きいので、UA値による計算ではしっかりとした計算はできていません。外皮性能の計算プログラムでは、第1種換気の方が第3種換気よりもエネルギーが余分にかかるという計算になってしまいます。
しかし、Q値の計算では、第1種換気を採用した場合には、Q値が0.3W/m2・K程度小さくなります。これは家の熱損失が小さくなるということです。
新築一戸建て不動産で大切なシロアリ対策
シロアリ対策については、最近特にその重要性を感じています。
いくらしっかりと構造計算を行なって構造設計をして、しっかりとした構造で家を作ったとしても、その骨組みがシロアリの被害を受けて、ボロボロになってしまえは、構造計算した意味さえもなくなってしまうからです。
新築一戸建て不動産で最適なシロアリ対策のホウ酸処理
新築一戸建て不動産に一番良いシロアリ対策は、ホウ酸処理だと思います。
通常使われているシロアリ対策の薬剤は、ネオニコチノイドと呼ばれる薬剤で、農薬と同じ成分のものです。
このネオニコチノイドは、現在、農薬としても使われなくなっています。
生物の神経に作用して、ミツバチの帰巣本能を損なわせている原因と言われています。
ホウ酸処理であれば、人体に悪影響を及ぼすことなく、シロアリの予防になります。
ホウ酸は水溶液にして構造材に噴霧器により吹き付けられます。
吹き付ける際にも、人体内に入ることはありません。
また吹き付けられた後は、構造材に浸透して乾いてしまうので、構造材を舐めたりしなければ、人体内に入ることはありません。
ホウ酸はもし、万が一人体内に入ったとしても、哺乳類には、腎臓があるので尿も一緒に体外へ排出されてしまいます。
ちなみにホウ酸の毒性の程度は、塩と同程度なので、毒性はとても低いのです。
ではどうしてシロアリ対策には有効かといいますと、シロアリは昆虫なので、腎臓がありません。
腎臓がない昆虫がホウ酸を体内に取り込んだ場合は、体内のホウ酸の濃度がどんどん高まってしまい、代謝ができなくなり、死に至ってしまいまうのです。
シロアリ対策のホウ酸処理は、人間には影響がなく、シロアリにはとても有効な方法なのです。
新築一戸建て不動産で大切な3つの仕様 まとめ
新築一戸建て不動産で大切な3つの仕様ですが、
1.耐震等級は3で許容応力度計算にて設計する。
2.断熱等級は、断熱等級4ということではなく、Q値が1.8W/m2・K程度を目指す。C値は1.0cm2/m2以下を目指します。
3.シロアリ対策はホウ酸処理をする
以上3つの仕様になります。
この3つの仕様を満たす事を目指して家づくりをしていただければ、安心の家づくりができると思います。
また今後は、家にも土地同様に価値を残していく方向で考えられています。その価値をどのように評価していくかということが議論されています。
家の価値を残していくと考えた際に、とても重要になってくるのが、どのような家であるかの証明のようなものがなければ、後々に評価のしようがないと思います。
ですから、できるだけ長期優良住宅のような認定を取るなどの手続きがとても重要になるのではないかと思います。
ですから、できる限り長期優良住宅の認定書や、断熱性能の計算書(Q値の計算書)、ホウ酸によるシロアリ処理の証明書などを一緒に保管しておくことをオススメします。
耐震等級3とか必要ですか?
Q値とUA値の違いについて
シロアリ対策 ホウ酸処理
よくぞここまでたどり着かれた。
しかし、ここで終わりではないのじゃ・・・。
数値だけの問題ではなく、実態が伴ったものでなくてはならぬのじゃ。
本物の高断熱住宅とはこのようなものじゃ!
見るが良い!
スギウラ
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