湿気の移動
湿気の移動
室内の湿気は、室内で発生するものと、屋外から入ってくるものがあります。
屋外でのっ湿気の発生は雨が降った時や、夏の時期になれば、湿度が上がり屋外から室内へ移動してきます。
室内での湿気の発生は、料理の時やお風呂、あとストーブやガスファンヒーターなどの開放型の暖房機器から発生します。
ストーブやガスファンヒーターは、燃料が液体なので、その液体が水蒸気となり、湿度が高くなります。
ですから、できれば暖房機器はFF式と言われる排気が屋外へされるものか、輻射式の暖房機を使用されることをオススメします。
関西であれば、エアコンで十分だと思います。
湿気の移動パターン
湿気の移動は、
①空気の移動に伴って
②水蒸気量の差によって
③熱移動に伴って
の3パターンがあります。
①空気の移動に伴ってについては、室内の湿気を室外へ排出する場合は、換気扇で空気を外へ出す時などが当てはまります。
②水蒸気量の差によってについては、壁内へ水蒸気が入り込んだ場合は、自然に室外側へ排出される様に、室内側から室外側へ向かって、湿気の量が少なくなる様に適切な建材を配置することが当てはまります。
③熱移動に伴ってについては、夏型の結露が当てはまります。
結露は起こります。結露の発生を止めることはできません。
だから、壁を構成する材料大切なのです。
壁の中で結露が発生しても、壁の外へ排出させれる壁の構成にしておけば、大丈夫なのです。
透湿
水蒸気の分子はとても小さい為、湿気は多くの建材をすり抜けてしまいます。
この現象を『透湿』といいます。
透湿現象により、壁内などに内部結露が発生したりします。
湿気の通しやすさは材料によって異なり、『透湿率』で表されます。
熱抵抗と同じ様に、『材料の厚さ / 透湿率』で『透湿率抵抗』という数値になります。
透湿抵抗が大きほど、湿気が通りにくいということになります。
建材は部屋内部から外部へ向かって透湿抵抗を下げていくことがとても重要です。
湿気の移動と熱の移動
以前、熱の伝導は温度差で伝わるするとお伝えしました。
熱の高い方から低い方へ伝わっていきます。
熱の高いところと低いところとが均一になろうとする為に移動が起こります。
湿気についても同じようなことが言えます。
湿度の高い方からから低い方へ移動していきます。
湿気も熱と同じで湿気の多いところと少ないところが均一になろうとする為に移動が起きます。
均一になったところで移動は止まります。
建物の屋根・外壁等の外皮は、その湿度差による移動を利用して、湿気を躯体の外へ自然に排出する仕組みになっています。
壁の湿気の排出イメージ
実は通気層はとっても大事
実は通気層はとっても大事なのです。
通気層の役割は、壁の外壁側を常に湿気の低い状態にすること。
そうしないと、壁の中に入った湿気を家の外に排出することが出来ないから。
ですから、通気層は下の方から空気が入ってきて、上部から抜けていける構造になっていないとダメなのです。
通気層の空気は外壁が日光などで温められることで、自然に上へ向かって移動していきます。
そして勝手に入れ替わるようになっています。
高断熱住宅を建てている工務店なら、知ってて当然のことです。
もし知らない工務店がいたら、その工務店には高断熱住宅を建てることは難しいと言えます。
一度、なんとなく
『通気層って必要なんですか?』
『通気層って何の為にあるんですか?』
『通気層の空気ってなんで空気が通るんですか?』
という具合に聞いてみてください。
通気層はとても大切なのは理解できたかな?
私は高断熱住宅がとても大好きなのじゃ。
私に興味が出た人は私のプロフィールを読んでくれ。
スギウラ