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家族信託について調べてみた!

杉浦 成史
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杉浦 成史
建築が大好きです。 なにかモノを作るのも好きで、子供の頃はガンダムのプラモデルをよく作ってました。 今も現場仕事が好きです。

いざという時に備えて相続について調べていると、相続をするために準備する手段としていくつかの項目が見つかります。その中の1つして、家族信託という手段があります。

 

日常生活ではあまり考えることのない相続の手段である家族信託について、知識を持っている人はほとんどいないでしょう。家族信託は相続に関して準備する手段の1つであり、知っておくことで意思を残した相続ができる可能性が高まります。

 

この記事では、家族信託について以下の内容を解説します。

 

  • 家族信託とは?
  • 家族信託普及協会について
  • 家族信託のメリット・デメリット
  • 家族信託の流れ
  • 家族信託に必要な費用

 

それでは順番に解説していきます。

 

家族信託とは

家族信託は相続に関する財産の管理方法の一つで、よく認知症対策として使用される成年後見制度と比較されます。家族信託を簡単に説明すると、家族に自分の財産をコントロールする権限を与えておく方法で、自分の財産を管理できなくなった場合に備えて実施します。

 

家族信託の登場人物は、「委託者」「受託者」「受益者」の3者です。

 

委託者:財産の所有者で、自分の財産の管理を家族に委託する人

受託者:財産の所有者から、財産の管理を委託される人

受益者:財産からの収益を受け取る人

 

ケースバイケースですが、委託者と受益者と同一人物になることが多く特に問題はありません。具体的には、不動産や株式・債券などの管理を委託者が受託者に任せ、そこから得られた家賃収入や配当金、利息を受け取る場合などがこの形になります。

 

受益者には優先順位を付けられるため、優先順位の高い方が受け取れなくなった場合に備えていくことも可能です。また、家族信託で信託の対象とした資産は委託者固有の財産とは分離して考えられる点が大きな特徴の1つです。

 

家族信託普及協会

家族信託に関する組織の1つとして、家族信託普及協会があります。

家族信託を「家族の家族による家族円満のための信託」と位置づけ、活用事例が少なく適切な運用が困難な家族信託について、正しい知識・情報・使い方の提供や専門家の育成や各行政への働き方を主な活動として、家族信託普及協会が普及されました。

 

具体的な活動方針として、次の4つが掲示されています。

  1. 一般の方々に家族信託制度を知ってもらう
  2. 相談を受ける方々にノウハウや事例を提供する
  3. 専門職の方がお客様に提供出来るような協力体制づくり
  4. 正しく運用され、悪用されないようなルール作りや啓発活動

 

これらを主な活動方針として、一般向けのセミナーやマスコミへの対応、研修会や専門家の紹介などを行っています。また、家族信託の提案ルール作りや一般・また専門家に対する啓発活動にも積極的に取り組んでいます。

 

家族信託普及協会は会員を募集しており、会員に登録すると各種研修会やセミナーへの参加やeラーニングの活用、また家族信託業務をスムーズに進める為の各種ツール類のダウンロードなどを行えます。また、家族信託普及協会会員の名称が使用可能です。

 

会員への登録をしたい場合には、仮登録実施後に簡単な理解度チェックテストを実施する必要があります。問題なく合格すると本登録となりますが、入会登録料が初年度は32,000円、その後は隔年で24,000円の費用が必要です。

 

上記は個人会員の場合ですが、同一法人・組織の中で複数の会員を登録したい場合には、登録する人数が増えると割引率が大きくなる法人会員制度が用意されています。もし、対象になる場合には利用する方が良いでしょう。

 

家族信託メリット

家族信託は制度自体の認知度が低いため有効に活用するには専門的な知識が必要となりますが、うまく活用すれば「成年後見制度」や「遺言」と比較してメリットになる部分が多いです。

 

今回は数あるメリットの中からいくつか代表的なものを紹介します。

 

成年後見制度のデメリットを解消できる

成年後見制度は相続の手法として用いられることが多く、特に認知症など本人の判断能力が衰える場合に財産管理を行います。しかし、財産を管理する後見人になると毎年家庭裁判所へ報告をしなければならないなどデメリットがあります。また、本人の判断能力が衰えたと認定されるまでは財産の管理を行えません。

また成年後見人は、とてもシステマチックに物事を処理されてしまうので、関係者の思いが全く反省されないような処理をされてしまう可能性があります。

たとえば、後見人のへの費用の支払いの為に、資産売却を強いられるケースなどがあるようです。

 

一方で家族信託は報告の義務もなく、本人の判断能力があるうちから財産管理を受託者に任せることができるため、財産の管理状況を希望に合わせて調整しながら行えます。さまざまな状況変化に応じて調整したいけど、本人が判断以外の手続きなどをするのは難しい場合などは大きなメリットです。

 

遺言書の代わりになる

相続する財産をどう分配するかは遺言書を作成することで残せますが、遺言書として認定されるには民法に定められた書式や作成方法に則る必要があります。この手続きのめんどくささによって作成しなくなったり、作ったのに有効と認めなかったりします。

 

家族信託であれば遺言書作成のように面倒な手間をかけずに、相続財産を渡す人を指定可能です。

ただし家族信託をするためには、司法書士さんなどをお願いして、一定の手続きを行う必要があります。

 

財産を受け継ぐ優先順位を付けられる

家族信託であれば、遺産相続において相続する際の優先順位をつけられます。2次相続以降の順位も指定できるため、資産を受け取る人に万が一認知症などが生じたとしても、資産を引き継ぐ人を指定しておけるのは大きなメリットです。

 

これにより、遺産相続時のトラブルを回避できる可能性があります。

 

倒産隔離機能がある

委託した財産は受託者の名義になりますので、もし事業を行っている委託者が業績の悪化で倒産したとしても委託済みの財産に関しては影響を受けません。通常であれば差し押さえにあってしまいますが、あらかじめ対処をしておくことで相続出来ない状況を避けられます。

 

このように、家族信託は使い方次第で大きなメリットを発揮できます。

 

家族信託デメリット

一方で家族信託も完璧な制度ではなく、いくつかデメリットがあります。制度の利用を検討する際にはきちんとデメリットを確認した上で判断しましょう。

 

受託者決めで揉める可能性がある

委託者が信頼して任せられ、周囲の人も納得してくれるような受託者が入る場合には問題ありませんが、みんなが納得するような受託者がいない場合には受託者決めでトラブルになる可能性があります。

 

早い段階で関係者で相談しておくなど、必要なタイミングに受託者が決まっていないというような事態にならないように気を付けましょう。

 

家族信託ではできないこともある

家族信託の場合、財産の管理はできるようになりますが成年後見制度で認められている身上監護機能はありません。これは、病院への入院などで必要な手続きを本人の代理で行うことです。

 

実際には家族であればこのあたりは問題なく行える場合が多いので、身上監護機能がないことでデメリットに感じる機会はほとんどないでしょう。

 

家族信託の流れについて

家族信託を行う際には、次のような流れに沿って行うと良いでしょう。

 

  1. 家族信託の目的や内容を明確にする
  2. 信託契約書を作成する
  3. 信託契約書を公正証書にする
  4. 信託登記する(信託する財産の名義を受託者に変更する)
  5. 金銭を信託するための銀行口座を開設する
  6. 財産管理を開始する

 

このような流れで行っていきます。

 

家族信託と司法書士

家族信託の手続きは自分たちで行うこともできますが、手続きの内容は煩雑で正しく完了するためにはかなり勉強しないといけません。また、客観的な考え方が抜け落ちてしまうデメリットがあります。

 

そこで、専門家に依頼するのがよいですが難しいのは誰に相談すればよいかという点です。現状では司法書士に依頼することで、相談以外に必要な手続きも任せてしまえます。

 

例えば、財産の中にある不動産の信託登記手続きは司法書士が実施しますので、他の人に依頼した場合、さらに司法書士にも追加で依頼しなければなりません。普段から遺言や成年後見を扱うことの多い司法書士に依頼するとよいでしょう。

 

注意が必要なのは、司法書士であれば誰でも良いわけではなく、家族信託に精通している司法書士を選択する必要があります。家族信託はまだ新しい制度であり、実施件数もそれほど多くありませんので専門知識を持っている司法書士も多くはありません。

 

スムーズに進めていくためには、慣れている司法書士に依頼しましょう。

 

家族信託と銀行の関係について

家族信託は金銭も扱いますし信託用の銀行口座も開設する場合が多いので、銀行に相談することを検討する人も多いでしょう。しかし、銀行でも専門的な知識を持っている人は多いため、たまたま知識を持っている人がいればよいですがそうでない場合にはスムーズに進みません。

 

ある程度時間や手間がかかることを想定して準備を進めていくと良いでしょう。

 

家族信託の費用について 

どのような手段をとったとしても必要になるのは、不動産の名義変更を申請する際の費用である登録免許税です。土地は固定資産税評価額の0.3%、建物は0.4%かかります。この割合は変更になる可能性があるので、注意が必要です。

 

さらに家族信託の手続きは煩雑で正確に完了するのは難易度が高いので、家族だけで行うのではなく専門家に任せる場合が多いです。

  • 専門家への相談料、着手金:100万円程度
  • 公正証書の作成代行:10万円程度
  • 不動産登記:10万円程度

 

これらの費用がかかってきます。特に相談料や着手金が高額ですが、自分たち家族だけで行う煩雑さ、トラブルを未然に防ぐ費用としてこの金額を支払うことに納得できるかがポイントになるでしょう。

 

資産額が大きければ大きいほどトラブルになる可能性も高くなる為、受託する資産額とのバランスを考えながらきめるのがおすすめです。

 

家族信託まとめ

相続の話はナイーブであり、身近な知り合いや場合によっては家族に対しても相談しにくいこともあります。特に家族信託は比較的新しい制度で、事例もあまり出回っておらず専門かも多くありません。

 

しかし、遺言制度や成年後見制度と比較しても柔軟であり、家族のために家族で決められるというメリットがあるため、遺産相続時のトラブルを回避する有効な選択肢の一つです。

 

家族だけで行うこともできますが、決めなければならないことは多く手続きの順番ややり方も煩雑なものが多いため、簡単ではありません。専門知識を持ち、さらに家族信託に関わった経験のある司法書士などに相談するとスムーズに進むでしょう。

 

一方で、相談をすることで自分で実施する場合に比べると費用がかかりますので、そのバランスをどう取るか?が判断のポイントになります。

 

いずれにせよ、できるかぎり相続時のトラブルは避けたい人が多いと思いますので、制度に関する知識を得て、有効活用できるように準備しておけると良いでしょう。

 

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