クロス・壁紙・輸入壁紙についてのお話し
お部屋の印象を大きく変えるクロス・壁紙。色や柄はもちろんのこと、素材もさまざまありどれを選んだら良いのか迷う…という方も多いのではないでしょうか?
家を建てるのであれば、クロス・壁紙選びは絶対に失敗したくないところ。
ハウスメーカーさんと打ち合わせをする前に、クロス・壁紙について予備知識があると安心です。
今回は、クロス・壁紙の役割から、どのような種類があるのか、またオススメのメーカーなどを紹介していきます。それでは見ていきましょう!
Contents
クロス・壁紙・輸入壁紙の役割は?お部屋の印象を大きく変える?
クロス・壁紙・輸入壁紙の役割ってどんなもの?
壁は部屋の面積の大部分を占めるため、部屋全体のイメージに大きく関わってきます。
クロス・壁紙選びはお部屋のイメージを大きく変えてしまうため、慎重に選びたいところですよね。
本来住宅において壁紙・クロスはどのような役割があるのでしょうか?クロス・壁紙の役割は、壁の下地や木材を守る役割があります。
また、クロスは室内を美しく魅せることができ、部屋の印象を変え、部屋全体の空間を演出するといった役割があります。柄や素材によってもお部屋の雰囲気は大きく変わってきます。
クロス・壁紙・輸入壁紙がもたらす部屋の印象
例えば、お部屋を清潔感のあるイメージに仕上げたい場合は、白系や寒色系のクロスを選ぶと間違えないでしょう。
また、温かみのあるお部屋をイメージしている場合は、暖色系のクロスを選ぶとよいです。
リビングや寝室など用途によって、イメージするとよいかもしれません。
また、壁の一面だけ柄のクロスや濃色のクロスを選ぶというのも選択肢の一つです。
アクセントクロスと言って、お部屋にアクセントをもたらし、おしゃれな空間を作ることが可能です。最近では子ども部屋のクロス・壁紙を検討する場合、明るくポップなカラーを選ぶ方もいます。
それぞれのお部屋のイメージにあったクロス・壁紙を選ぶようにしましょう。
クロス・壁紙・輸入壁紙を選ぶ基準
クロス・壁紙選びは、お部屋の空間づくりに欠かせない要素です。
それと同時に人によってそれぞれ選ぶ基準も異なってきます。例えば、「環境によい素材のものを選びたい」、「ペットを飼っているため消臭効果のある素材を選びたい」、「安い価格のものがよい」など人によって様々です。
これから住む家をどのように使っていきたいのかによって、クロス・壁紙選びをするようにしましょう。
新居に使われるクロス・壁紙・輸入壁紙ってどんなものがある?
新居に使用されるクロス・壁紙にはどのような種類があるのでしょうか?ここでは、代表的な3種について紹介していきます。
ビニールクロス
ビニールクロスとは、ポリ塩化ビニール樹脂でできている壁紙のことを指します。
ポリ塩化ビニールをシート状に加工し、紙で裏打ちを行っています。
ビニールクロスは別名、ビニール壁紙とも呼ばれ、「ビニクロ」と略して呼ばれることも。
ビニールクロスの表には凹凸感を演出するためにエンボス加工が施されているものや、木目調、大理石、レンガ風など色・デザインがとても豊富です。
一般的にビニールクロスは、リフォームで多く利用されており、壁紙のリフォームの90%以上はビニールクロスが占めています。施工において非常に便利で、工期の短縮にもなるビニールクロスですが、どういったメリットがあるのでしょうか?
まず、デザインが豊富にあるということ。数多くの色・柄のクロスを選ぶことができるため、自身のイメージにあったお部屋づくりが可能です。
次に、価格が安いこと。ビニールクロスの最大のメリットは他のクロスに比べて、安価であることが挙げられます。
「コストを抑えて家を建てたい」と考えている方には、大きな選択肢となることでしょう。
また、お手入れが簡単ということもメリットの一つです。
ビニールクロスは洗剤などにも強いため、汚れたらゴシゴシ拭き掃除ができ、掃除が楽であるというのも大きな魅力になります。
紙クロス(輸入壁紙)
欧米でよく利用される紙クロス。
紙クロスとは、木材などから抽出したパルプを原料として、作られます。
表面にはプリントやエンボス加工がほどこされています。
紙クロスは天然素材を使用しているため、環境に配慮した素材と言えます。
欧米でよく使われる紙クロスは、日本ではあまり見かけない派手なプリントを施したものや、大胆な柄をエンボス加工したものがあります。
こういった紙クロスを取り入れたいという場合は、ヨーロッパやアメリカなどから輸入して仕入れる輸入壁紙になります。
紙クロスはゴージャスな雰囲気を醸せる反面、紙であることによるデメリットも。
水などが飛んでしまった場合、水が染み込んでしまうとシミになることもあります。また、壁紙と壁紙の境目が目立ちやすいこと、ビニールクロスと比較して、比較的高価であることも挙げられます。
和紙クロス
和紙クロスは前述した紙クロスの一つで、日本特有のクロス・壁紙とも言えます。
和紙クロスは、和紙の持つ独特の風合いを楽しむことができ、湿度が高い時に湿気を吸収し、乾燥したときに湿気を放出するという効果があります。
障子や襖は古くから和紙が一般家庭でも利用されておりましたが、壁紙としては寺院やお城などでしか使用されず、一般家庭では使われていませんでした。和紙クロスが広まったのは戦後で、それまでは漆喰や珪藻土などの土壁が用いられていました。
ただ、和紙クロスは高価であるということ、擦れに弱いこと、水や油に弱いことなどのデメリットもあります。
お手入れなども難しいため、お部屋の利用目的や利用頻度を考えて選ぶと良いでしょう。
壁紙・クロスの国内おすすめメーカーは?
壁紙・クロスを扱う国内メーカーはさまざまです。国内クロスメーカーの代表的な4社についてそれぞれ特徴をみていきましょう!
サンゲツ
サンゲツはクロスの国内シェア50%を占める、業界最大手のメーカーです。
サンゲツの特徴は用途に合わせた幅広い商品が揃っていることが最大の特徴。
またクロス・壁紙を選ぶ際に参考となるサンプル帳は豊富な商品ラインナップがあり、人気の理由の一つ。
多くの選択肢を与えてくれるのが、選ばれる理由とも言えるでしょう。
リリカラ
リリカラの最大の特徴は、デザイン性の高いクロス・壁紙のラインナップが多いことです。「ウイリアムモリス」や「伊勢型紙」といったものが代表的な商品となります。
それら以外では、プロジェクター用の壁紙やマグネットが使える「KCマグネット」というものもあります。
おしゃれなクロスを選びたい!などデザイン性を求めるのであれば、リリカラが選択肢になるのではないでしょうか?
シンコール
シンコールは、インテリア専門商社で、トータルインテリア用品の企画開発・販売を行なっている会社です。
住宅用の壁紙では、「ウォールプロ」が代表的です。
「ウォールプロ」の特徴は、5つのテイストに分かれており、自身が求める部屋のイメージから壁紙を選ぶことができます。
トキワ
トキワは壁紙クロスメーカーとしては歴史が長く、50年以上の実績があります。
「自然素材の壁紙」や「phiten(ファイテン)」、「DESIGNERS(デザイナーズ壁紙)」などを展開しています。
「phiten(ファインテン)」はトップアスリートが身につけるアクアチタンの技術を住空間から健康をサポートするというもの。
壁紙にアクアチタンを含浸させることで、体をリラックス状態へとサポートする機能があります。またトキワは漫画・アニメで人気のワンピースの壁紙も展開しており、非常に個性的な壁紙メーカーと言えます。
国内クロスvs輸入クロス メリット・デメリットは?
クロス・壁紙には国内のものと、海外のもの(輸入クロス)が存在します。それぞれどういった特徴があるのか、またそれぞれのメリット、デメリットについても紹介していきます!
国内クロスのメリット・デメリット
国内クロスのメリット
・比較的安価なビニールクロスが主流で、扱っている国内メーカーが多い
日本の住宅の95%はビニールクロスが用いられています。海外では紙クロスが主流なので、ビニールクロスを選択したい方にとっては、国内メーカーから選ぶとよいでしょう。また、価格も輸入クロスに比べて比較的安価なので、クロスは安く抑えたい方にとって国内クロスは選択肢となります。
・欠品していても納入までのスパンが短い
国内クロスの場合、生産を国内で行なっているため、欠品していた場合でも比較的早く入荷されるケースが多いです。工期などを遅らせたくない場合などは、国内クロスを選んだ方が無難かもしれません。
国内クロスのデメリット
・デザイン性に乏しい
ビニールクロスの場合、どうしてもデザイン性では輸入クロスには負けてしまいます。
やはり海外の輸入クロスの方では、個性的な柄が多いことが特徴です。海外のクロスのように思い切った大胆な壁紙を選択して個性を出したい方にとっては、国内のクロスメーカーでは少し物足りなく感じるかもしれません。
輸入クロスのメリット・デメリット
輸入クロスのメリット
・柄などのラインナップが豊富
輸入クロスの最大のメリットは、国内メーカーにはないオシャレな色や柄のクロスが多いことが特徴です。
斬新なデザインのものも多く、他とは違うという優越感に浸れることができます。
輸入クロスのデメリット
・1ロールの幅が国内のクロスに比べて狭い
輸入クロスの横幅は、48~53cmです。一方国産のクロスの横幅は、92cmのものが多いです。これはどのようなデメリットがあるのかというと、プロの職人さんがクロスを張る場合、横幅が短いクロスを施工する場合工程が多くなり手間がかかってしまいます。
また、神経質な職人さんだと、クロスとクロスのつなぎ目がどうしても多くなるため、手間と神経を使うことになり、敬遠されてしまうケースもあります。
・すぐに納入されない
希望のクロスが欠品となっていた場合、次回の仕入れが数ヶ月先になるといった場合があります。工期にも大きく関わるため、商品の在庫状況については必ず確認をするようにしましょう。
・比較的高価なものが多い
輸入クロスは、国内クロスに比べて高価になるケースが多いです。
予算に余裕がある場合は検討しても良いと思いますが、少しでもコストを抑えたいという方にとってはあまり向いていないかもしれません。
輸入クロス業界で有名な会社は、テシードとWALPAという会社があります。
もし輸入クロスを検討しているという場合は、この2社を比較検討してみるとよいでしょう。
クロス・壁紙選びのポイント
壁紙はお部屋に色、デザイン、素材感、アクセントをもたらし、魅力的な空間づくりに一役買います。
好みの色、柄のクロスをチョイスしたのに、家が建ったときに見たらイメージと違っていた…というのは、絶対に避けたいところ。これから数十年住む家の壁紙がもし気に入らなかったらとても嫌ですよね。
ここでは、クロス・壁紙選びにおいてのポイントについて確認しましょう。
ジャンルの異なるお部屋に、異なるタイプの壁紙を使用する場合
家の中の部屋の壁紙は、同じタイプのものを選択した方がいいのではないか?と考えられている方もいると思いますが、決してそんなことはありません。
壁紙は、住む人の個性や趣味嗜好が関わってきますので、リビングはクラシックな雰囲気にしたい、寝室はモダンな雰囲気にしてみたいといった考えも決して間違ってはいません。
同じ家の中でも、お部屋が異なればそれは別空間。
それぞれの部屋でこんな雰囲気にしたいといったこだわりを持って壁紙を選ぶようにしましょう。
濃色や暗い色の壁紙をチョイスする場合
一般的に、濃色や暗い色の壁紙は、お部屋を狭く見せてしまうと言われています。
しかし、お部屋が狭く見えることが、居心地の悪い空間になるということではありません。
壁紙の色を濃色や暗い色を持ってくるとことで、壁や空間、家具に一体感が感じられ、心安らぐ空間を演出することが可能です。
壁紙をチョイスする際、お部屋が狭く見えるか狭く見えるかという観点は抜きにして、どうあれば居心地のよい空間になるのかというところを考え、壁紙を選ぶようにしましょう。
大きなデザインが施されている壁紙を使用する場合
大きなデザインが施されている壁紙は、狭い部屋には向いていないと言われますが本当でしょうか?
壁紙を選ぶ目的は、デザインを楽しむことにあります。
「狭い部屋だから柄は無い方が良い」といった固定観念を捨てて、思い切って大胆な柄を選ぶというのも、壁紙選びの醍醐味と言えるでしょう。
アクセントウォールを利用する場合
日本の住宅の壁紙のほとんどがホワイトやベージュの一色のみしか使われておらず、これではあまり個性を出すことができません。
インテリア性をぐっと高める方法として、「アクセントウォール」を利用する方法があります。
アクセントウォールは壁の一面だけ大胆な色彩、柄を取り入れる方法で、世界的なトレンドとなっています。
壁の一面だけアクセントウォールにすることで、お部屋に大きなアクセントを与えインテリア性をグッと高めることができます。
海外の壁紙では、このアクセントウォールはコーディネートがしやすく、ラインナップも豊富です。
クロス・壁紙・輸入壁紙のまとめ
いかがだったでしょうか?クロス・壁紙について見ていきましたが、色々と会社や種類があって悩む…という方も多いのではないでしょうか?
クロス・壁紙選びを失敗しないためには、それぞれのお部屋の空間をどのようにしたいのかという具体的なイメージを抱いてから、ショールームに足を運び、サンプル帳などを見たりする方がよいかもしれません。
クロス・壁紙も扱う会社は国内に限らず、輸入クロスといった海外のものを取り入れることが可能です。
幅広い選択肢が与えられているなかで、ご家族で相談し譲れない部分やこだわりをしっかりと持って、壁紙選びをしていきましょう!