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階段について

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平屋以外の住宅には通常階段があります。しかし、階段はリビングや寝室、水回りの設備などを配置し、最終的につじつまを合わせる形で設計されることも少なくありません。

結果的に、階段の1段ごとの段差が高く怖さを感じてしまったり、奥行きが狭く安定感がなくなってしまったり、手すりの高さが低くバランスが悪くなったりしてしまう場合があります。

逆に階段を重視しすぎることで居室のスペースが狭くなってしまうことも考えられます。

毎日数回以上階段を往復する人もいますので、階段の上り下りのしやすさは日常生活において重要なポイントです。寸法が不十分だと身体に負担がかかったり、恐怖心による精神的な負担が生じたりします。

また階段は単に上り下りをするだけでなく、上手く設計すれば階段下のスペースを収納として活用もできます。

そこでこの記事では、主に以下の3点について解説します。

  • 階段の理想の寸法
  • 階段の手すりの高さ
  • 階段下収納

理想の階段寸法や手すりの高さを把握することで、疲労の蓄積しにくい使い勝手のよい階段を実現可能です。また、階段下収納をどのような形で用いるのか明確にしましょう。

階段とは

普段あまり考えることはないかもしれませんが階段について考える貴重な機会なので、改めて階段とはどのようなものなのか確認します。

2階建ての家にとって、階段は1階と2階を繋ぐ通路として設置されます。一方で単に通路としての役割だけでなく、最近では住宅の象徴やインテリアデザインの一部として重要な役割が与えられる場合もあります。

一般的にイメージしやすい木材でできた階段だけではなく、スチールの階段や木材と金属を組み合わせたおしゃれなデザインの階段が設置されることも増えてきました。

また実用的な使い方として、階段の下をデッドスペースにしてしまうのではなく、階段下収納として使うことも多いです。頻繁に通る場所なので、生活必需品の予備を置いておくのにピッタリのスペースです。

階段の寸法

続いて階段の寸法について確認していきます。大体どこの家も階段の段差の数や一段の高さは似たような印象ですが、何か決まりはあるのでしょうか?実は階段の寸法は建築基準法で規定されています。

階段の寸法は、蹴上(けあげ)、踏面(ふみづら)、階段及び踊り場の幅、踊り場位置の4種類に分けて規定されています。蹴上は階段の高さ、踏面は実際に足を置いて踏みしめる面のことで踏面の寸法とは奥行き(長さ)です。

一般住宅の階段寸法の基準は建築基準法によると、蹴上が23cm以下、踏面15cm以上、階段と踊り場の幅75cm以上と規定されています。イメージしにくいかもしれませんが、実際にこの規定寸法ぎりぎりで階段を作ると、とても昇降しにくい階段になってしまいます。

蹴上23cmだと急に感じますし、踏面が15cmしかないと足の一部しか置くことができず安定しません。実際には規定通りの寸法ではなく余裕を持った設計される場合がほとんどです。

階段の寸法 登りやすい

ここからは登りやすい階段の寸法について確認します。

身体の大きさや足の大きさ、歩幅は人それぞれ異なりますので、すべての人に最適な寸法の階段を設置するのは困難です。しかし、多くの人が登りやすいと感じる寸法には条件があります。

昇降しやすい階段の条件としては、蹴上と踏面のバランスが重要で、以下の式が成立する条件が標準的な日本人の体型・歩幅に合っていると言われています。

「蹴上の寸法×2 + 踏面の寸法 = 60cm」

実際に公共施設などの緩い階段(蹴上:15cm、踏面:30cm)も多くがこの条件に当てはまっており、また住宅の多くは公共施設よりは蹴上の寸法が大きく踏面の寸法が短いものの、(蹴上:19cm、踏面:22cm)この条件に当てはまっています。

住宅を建築する際には、蹴上19cm、踏面22cmを目安に先ほど紹介した計算式が成立するような階段にするのがおすすめです。実際には1階と2階の高さや階段を設置可能なスペースの関係で多少調整が必要になると思いますので、一つの目安として覚えておくとよいですね。

階段手摺高さ

昇降しやすく安全な階段にするためには、階段の蹴上と踏面のバランスに加えて手すりの高さも重要なポイントです。こちらも最適な高さは、身体の大きさや手の長さが人それぞれ異なりますが、多くの日本人に合った高さにするのが良いでしょう。

一般的に、手すりの高さは手すりが取り付けられている階段の角部分から75cm~85cmの高さが望ましいとされています。また階段を降りる際の転倒防止として、最上段の手すりを20cm以上確保することが推奨されています。

以前は75cmの高さが一般的でしたが、日本人の体が全体的に大きくなってきているため、80cmや85cmの設定も増えています。子供との共用の場合には75cm、また手すりを二本設置する場合には、高い方を80cm~85cm、低い方を60cm~65cmとするとバランスがよいでしょう。

ここで紹介した手すりの高さは階段向けだけではなく、平坦な部分でも同様に考えることが可能なので、もし階段以外にも手すりを設置したいと考えている場合には参考にしてください。

階段下収納

ここからは、階段下収納について確認します。

階段の種類は住宅によって異なりますので、当然階段下収納の状況も住宅によって変わってきます。大きく分類すると、以下の2種類ではないでしょうか?

  1. 壁に覆われ、ドアが付いている収納
  2. オープンな階段の下でスペースだけの状態

全体が壁に覆われているのであれば、特に中に何を置こうと気にせずに保管できますので、使い勝手の良さだけを考えれば問題ありません。一方でオープンな場合のほとんどはデザインを重視する必要がありますので、階段下を収納スペースとして使う場合には、専用の収納棚などの準備がおすすめです。

また、階段下収納に何をしまえばよいのか悩んでしまう人も多いでしょう。おすすめは階段下収納にしまうことで便利に感じるものを、特にルールは決めずに収納する方法です。

例えば、廊下にあるのであれば廊下の掃除用具や日用品のストック等、いろいろな場所からアクセスできることでメリットを感じるものがおすすめです。

一方でリビング階段などの場合には、リビングで普段使用するものや会社・もしくは子供の学校で使うものを使うと、わざわざ他の部屋に取りに行ったり、面倒になって忘れてしまったりもしません。

階段下収納用として、家具の量販店でカスタマイズ可能な棚が多く販売されていますので、そのようなものをサイズを合わせて購入すると簡単に収納を構築可能です。

また、市販品では合わないレベルでサイズ調整がしたかったり、オリジナルのおしゃれなデザインや機能にしたい場合には、住宅の建築時に大工さんにお願いすれば造作で好みの棚を作ってくれる場合がほとんどです。

金額は市販品に比べると高価になってしまいますが、まずは相談してみるとよいでしょう。

階段から落ちる夢

ここで、階段の寸法や設計・使い方とは少し外れますがコラムとして階段と夢、特に階段から落ちる夢について紹介します。

階段が出てくる夢を見たことがある人もいると思いますが、日常的に使用することが多いのでそれほど気にしている人はいないかもしれません。しかし、夢に出てくる階段には夢占いで考えると、重要な意味があります。

夢の中の階段は、人生の状況や方向性を暗示していて、階段を上がっていくと行動量や努力によって状況が変化すること。また、階段を降りていくとリラックスすることで、状況が変わっていくことを示しています。

階段以外も含めて夢全体の印象がどのようなものだったかによって意味は大きく変わりますので、よい夢と感じたか、悪い夢と感じたかについても注意しましょう。

最後に、階段から落ちる夢について解説します。階段から落ちる夢は、今一生懸命打ち込んでいるものが失敗に終わってしまう可能性を暗示しています。時期尚早である可能性もありますので、へこたれずに再度経験を積んだり準備をしたりして、チャレンジできるかどうかが重要なポイントです。

階段を上る英語 おまけ

おまけで階段を上るということを英語でどう表現するかも紹介しておきます。主に使われるのは次の2種類の表現です。

  • go up the stair
  • climb stairs

あまり日常生活の中で使うことはないかもしれませんが、いつか役立つ日が来るかもしれませんので、この機会に覚えておきましょう。

階段まとめ

この記事では住宅建築の際の階段について、階段の寸法や手すりの高さ、階段下収納の使い方に関して紹介しました。

階段の寸法は自分が家を建てるときくらいしか気にしないかもしれませんが、注意して歩いてみると場所によって階段の奥行きや高さが異なることに気づくでしょう。一般的な考え方として、昇降しやすい寸法のポイントを紹介しましたが、家族の状況に合わせて調整するのがおすすめです。

また、階段の手すりは階段から落ちたり、転倒したりするリスクを減らすためには重要な要素です。こちらも家族の状況や体格に合わせて調整するとよいでしょう。

階段下収納は近くで使うものを主に収納するのがおすすめで、収納グッズも家具量販店で安価に艇に入れることができるので、うまく活用するとよいですね。デザインや使い勝手にこだわりたい場合には、大工さんに造作で設置してもらうのもおすすめです。

主に1階にリビングや水回りの設備、2階に居室がある(住宅によっては逆の場合もありますが)住宅において、階段は毎日数回使用する重要なポイントです。建築会社に任せても無難な階段にはなりますが、昇降のしやすさやデザインにこだわった階段を検討してみるのも、住宅建築の楽しさの一つではないでしょうか。

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