そとん壁と天然木を使った高断熱住宅
2019年の6月にお引き渡しした注文住宅を紹介します。
こちらは、アプリコット建築所の田代先生の設計しました。アプリコット建築研究所の特徴は、構造と高気密と使い勝手のバランスを重視しているところと、お客様との打ち合わせや、お客様の希望を設計に生かしているところです。
以前は、世帯主(男性)が工務店と打ち合わせをするケースが主流でしたが、最近では、奥様が打ち合わせに参加する場合がほとんどです。
そうなると、打合せは女性同士で進める方がスムーズに進みます。
やはり女性同士は、共感出来たり盛り上がったりして楽しい打ち合わせになることが多いようです。
少し前置きが長くなりましたが、今回の御宅のご紹介をしていきたいと思います。
Contents
玄関
玄関入ってすぐに手洗いが大工さんの造作工事で設置してあります。
奥さまのご要望とのことです。
コロナウイルスの感染拡大のニュースなどを受けて、玄関の手洗いは必要だなと思います。
玄関入ってすぐに手を洗らえる環境を作ることは、お子さんに手洗いの習慣をつけさせるためにも、とても有効なプランだとも言えます。
これからの住宅には標準的なプランとなっても良いのではないかと思います。
玄関入ってすぐには、トイレもあります。
お子さんやお客さんのことを考えると、とても良いプランだと思います。
お子さんは、家に帰ってからすぐにトイレに駆け込めます。
お客様は、部屋の奥まで行くこともなくトイレを借りることができます。
玄関すぐにトイレがるというのは、とても良い配置だと思います。
1階のトイレ
トイレの中もよく考えられていて、収納や小窓などもとても機能的に使えるようになっています。
トイレ手前には階段下に収納を作ってあり、収納が可能になっています。
トイレ横の窓の反対側は、パントリーの一部となっており、トイレットペーパーなどのストック場所になっています。
トイレの部屋の中に見える棚などの収納を作らないことで、トイレの中がとてもスッキリしています。
LDK
玄関ホールから引き戸を開けて入ると、LDKです。
リビングには大工さんの造作工事で、テレビボードが壁に設置されています。
テレビも壁掛けになっています。
テレビ掛けはテレビのメーカーが販売しています。
購入されたテレビと合う壁掛け金具を購入してくださいね。
ここでのお客様のこだわりは、テレビ周辺の配線を見えないようにされたいとのことでした。
テレビの裏に穴を開けて、下のテレビボードの裏で配線が壁の中を通るようになっています。
ですから、見た目がとてもスッキリとしてます。
キッチン
ダイニングとキッチンはこんな感じになっています。
キッチンも奥様がとても良く考えて計画されてます。
基本的にはパナソニックのキッチンですが、壁にキッチンで使うものを掛ける金物などは、奥様がイケアなどで購入されて、大工さんが取付をしています。
取付位置なども奥様と大工さんが直接打合せして取付位置を決めています。
最近は対面キッチンが多くプランされているかと思いますが、実は壁向きのキッチンの方がスペースは省力できます。
対面キッチンの場合は、外壁 → バック棚・収納 → 通路 → キッチン → 腰壁となり、棚奥行き65cm → 通路75cm → キッチン奥行き65cm → 腰壁 となり、壁から壁までの寸法が2m前後程度必要になります。
壁向きのキッチンの場合には、壁からキッチンと通路だけなので、65cm程度はスペースを省くことができます。
その辺りは、使い勝手や好みの問題があるので、一概にどちらが良いとは言えませんが、そのような違いがあることを頭に入れておいていただけたらと思います。
キッチンとダイニング
基本的には、お客様の希望を田代先生が聞いて図面化しています。
造作家具も田代先生が奥様と打合せをして図面化したものを、大工さんの造作工事で作りました。
とてもご満足して頂けました。
こういったことも、奥様の頭の中に完成のイメージがあるからできる事です。
ですからこれから新築やリフォームをお考えの方は、しっかりと頭の中に理想の形をイメージしておいてください。
pinterestなどに理想画像を貯めておくのも良いと思います。
頭の中だけですと、なかなか工事屋さんには伝わらない場合がです。
勝手口とパントリーと奥様の作業スペース
キッチンは勝手口からも入ることができ、勝手口入ってすぐには、パントリーがあり、キッチンと勝手口の間には、奥様の作業スペースがあります。
奥様の家事動線がとても良く考えられています。
ランドリールーム
リビングの横にはランドリールームがあり、洗面所と脱衣場とお風呂とつながっています。
ランドリールームには、棚があり、乾いた洗濯物をそこへ並べられるようになっています。
最近は花粉症の方もたくさんおられるので、ランドリールームのニーズは高いです。
また、ランドリールームが洗面脱衣室とユニットバスがつながった間取りはとても良いなと思います。
ここでも奥様の家事動線がとても良いプランになっていると思います。
2階プレイルーム
二階には、寝室と子供部屋とプレイルームとご主人の書斎があります。
プレイルームでは、ハンモックを吊り下げれるようになっています。
ちなみにハンモックは、梁から金物で吊り下げてあり、とてもしっかりと固定できるようになっています。
3枚引き込み戸
二階の子供関係の部屋は、現在は子供部屋とプレイルームに分かれていますが、子供が大きくなったら、子供部屋とプレイルームの仕切りの壁をやり直して、3部屋まで部屋を分けることが可能になっています。
現在のプレイルームの入り口は、3枚の引き戸になっており、部屋の入り口を大きく開けることができるようになっています。
2階に洗面台
このお宅では、2階にトイレと洗面台があります。
階段上がってすぐのところで、2階の中心にあたる付近にあるので、トイレからも各部屋からも使いやすい場所にあります。
お客様のアイデアですが、とても素晴らしいアイデアだと思います。
ちなみに鏡はサンワカンパニーの鏡です。
2階トイレ
2階トイレはとてもシンプルで、白が基調で、とても清潔感のあるデザインです。
ちなみにトイレはパナソニックのアラウーノです。
樹脂製の便器なので、軽くて施工もしやすいです。
外壁はそとん壁です。
外壁はそとん壁です。
そとん壁の中では、濃い色を選択しています。
でも実はそとん壁の濃い色はあんまりオススメ致しません。
見た目や質感はとても良いのですが、なんといっても施工が相当に難しい。
施工の時期によっては、濃い色はお断りする場合があります。
この時も濃い色を選んで頂いたことを後悔しました。
雨が続くと施工が全くできないのです。
それは白化という現象が現れるからです。
雨もそうですが、気温が上がらない時にも起こります。
ですから、外壁の工事が気温の上がらない寒い時期になることが予想される場合には、なるべく白い色を選択してください。
これが白い色でしたら、白化も分からないので、施工の障害もかなり低くなります。
ですから、そとん壁をお考えの方は、白い色でお願いします。
高性能住宅の断熱仕様と数値と電気代
ちなみに、このお宅は、壁の断熱がグラスウール120ミリ、天井の断熱が吹き込みグラスウール200ミリ、床の断熱がミラフォーム120ミリ(60ミリ×2枚)という断熱構造になっています。
C値は、0.5
Q値は、1.87
UA値は、0.471
換気扇は日本住環境のルフロという第3種換気の換気扇です。この換気扇もとてもお手頃な価格で、省エネな換気扇です。
2019年8月に伺った時に7月の電気代をお聞きしたら、オール電化で¥8,000.-弱と言われてました。お客さまも、省エネでとても喜んでおられました。
デザイン・性能ともに、お客様にとても喜んで頂ける家になりました。
先日、2020年6月に伺った際には、12月の電気代が¥10,000.-ほどと言われてました。
うん。うらやましい。
オール電化でQ値が上記のような数値であれば、これくらいのランニングコストでイケるという事です。
そとん壁の天然木を使った高断熱住宅は、
設計事務所さんが設計した注文住宅です。
注文住宅の良い所は、基本的になんでも自由に選べること。
その代表的なもののひとつが造作建具だと思います。
造作建具に関する記事がありますので、是非ともお読みください!
造作建具に関する記事は下のボタンをクリック!
tomomi